田中ロミオさんの「人類は衰退しました4」です。
アニメ版はこちら
第四巻です。アニメ版の第1話に選ばれた「妖精さんの、ひみつのこうじょう」が収録されています。そして、筆者イチオシ「妖精さんの、ひょうりゅうせいかつ」が収録されています。
妖精さんの、ひみつのこうじょう
前述した通りアニメ1~2話として映像化済み。
クスノキの里はついに物資不足のため、妖精さんのお菓子作りにも困窮する状態に…。すると里には『妖精社』というマークの付いた出所不明の物資で溢れ…。
物資不足しわ寄せは妖精さんに直撃します。
「……がむは、おやつにはいりません」
(中略)
「たべもののいきにはたっしてないなー」
35ページ
とガムメーカーの人が聞いたら悲しくなるような反応をします。
『妖精さんたちの、ちきゅう』に続きなかたさん再登場…なのか、その一族が登場します。
アニメではなかたさんその人、スーツ着用なのですが
白衣を着ているので”なかた”一族と思われる方です。
57ペジ
スーツでは?とも思ったのですが、読み落としてますかね?。
とにかく、”なかた”一族の一人に案内され、里に物資を提供する謎の『妖精社』に向かいます。
いろいろあって、3巻に引き続き「助手さんの(ネガティブ)絵本」が登場します(アニメではここで初出)。読まされた妖精さんは、
「……だうーん……」
(中略)
「くらいところで、じんせいについてかんがえたいです……」
81ページ
と、今度は相互理解できなかったようです。
意外となかた一族さんの活躍が印象的で面白かったです。
妖精さんの、ひょうりゅうせいかつ
こちらも映像化済み。9話。
他の話は前後編なんですが、『妖精さんたちの、ちきゅう』よろしく1話にまとめられています。
妖精さんたちが過剰に増えているクスノキの里では、妖精さんにとっても異常なようで様々な問題が発生しているようです。
表のイチオシ『妖精さんの、ひょうりゅうせいかつ』です。ほぼ全編、妖精さんが活躍します。
3巻では15f以上が良いとなっていましたが、過度に妖精さんが集まると妖精さんに変化が生まれるようです。同じ服を着た妖精さんが出現するようになったり、いじめが発生したり…。
妖精さんは集合離散の性質をもっており、ある程度増えると自然と散っていくらしいのです。しかし散っていくはずの妖精さんが、クスノキの里には離れがたい理由が発生して、増える一方になってしまっている。離れがたい理由、それは「お菓子(”わたし”)」、それは「ドS(”わたし”)」。
クスノキの里が過密になっていることは国連でも掴んでいる。バレる前に解消しなくては…。
一話にまとめられているだけにいいエピソードがカットされている箇所が多い…。妖精さんは仲間には淡々としている、いじめられっ子さんのトイレ飯、妖精さんの文学作品…小さくてもツボを付いてきます。
この話のポイントは「カカオの栽培」。
アニメ版ではさらっと過ぎてしまうのですが、原作では納得の行く形で語られています。