田中ロミオさんの「人類は衰退しました2」です。
アニメ版はこちら
第二巻です。主人公である”わたし”中心の色が濃い物語り展開で進められます。妖精さん推しとしては残念な巻です。
人間さんの、じゃくにくきょうしょく
全巻購入特典として映像化しています。
命名された妖精さん4人のラストは、”さー・くりすとふぁー・まくふぁーれん”さん(?)の登場です。
妖精さんの道具で小さくなってしまった”わたし”の大冒険。元に戻るため妖精さんを探して…なんですが…。
1巻巻末に『四月期報告』、2巻巻末に『五月期報告』とありますので時間の流れはそんな感じです。
この話で分かるのは人間でいうところの2~3時間が、妖精さんの1日ぐらいにあたるという点です。
とすると『あけぼの』で数日ぶりに会ったちくわさんが”わたし”を忘れてたいたとしても、”数日が5日程度なら”、ちくわさんのとって50日以上(下手したら2ヶ月)も前にあったことなので、ニュアンスで生きてる妖精さんなら、仕方ないとことでしょう。
この話に戻ります。
この話でわかることはもう一つ。妖精さんは人間サイズで”摩訶不思議な道具を度々作る”という点です。妖精さんの尺度で作られていますので人間にとって”良いものとは限りません”。
そんな”妖精さんが作った道具”計量スプーンによって、小人になった”わたし”が元に戻るため妖精さんを探す物語。
妖精さんの計量スプーンは知識を薄力粉に変えて取り出してしまうというもの。薄力粉を取り出さだされた人間は知識が減り、それに伴い体が小さくなります。
この話に登場する妖精さんは、なんと8等身。喋り方も普通の人間の喋り方。原作にはそういった記述はなかったと思いますが、アニメではきゃっぷさん、なかたさん、さー・くりすとふぁー・まくふぁーれんさん、ちくわさんの衣装と思われるものを見に付けた妖精さんが登場します。アニメスタッフやりすぎ…。
”さー・くりすとふぁー・まくふぁーれん”さんなのですが、確証はなく
「(前略)かくいう私のサーという称号も元々は神様から与えられたものですな。」
136ページ
という一文しかなく、ちょっと幅があるものなので、本人とも一族ともとれます。キャップさんとかぶとさんの関係が前回すでにあるため、一族の可能性は充分にあります。
妖精さんたちの、じかんかつようじゅつ
こちらも映像化済み。7~8話。
助手さん登場。掴みどころのない助手さんですので明解な助手さんのエピソードはありません。これまでの簡単な経緯のみにとどまります。
その代わり妖精さんに翻弄される”わたし”が描かれています。
金缶が届けられます。
『妖精さんの、あけぼの』(1巻後半)で妖精さんが手に入れた”金の包み紙”(当たり)、”わたし”はちゃんと送っていたのですね。
妖精さんを見つけた”わたし”は一人の妖精さんにみんなを集めるよう指示。まもなく全部で5人の妖精さんが集まりました。
集めてくるようたのんだ妖精さんが、”わたし”の足下にきて一言
「すきなだけ、食べて?」
「食べませんって」
「……そー」
なぜ残念そうなんですか。
185ページ
妖精さんはちくわさんに限らずこういう体質なんでしょうか?。それとも、ちくわさんが学び取ったことが伝播したんでしょうか?いずれにしても素養はあるようです。
そうこうしてアニメの冒頭に繋がります。
「お菓子作れる人がたくさんいると良い」という妖精さん対し、”わたし”の不用意なセリフ
「わたしがたくさんいたら良かったんですけどね。」
190ページ
と答えてしまいます。
「くろーん」と陽気に提案する妖精さんに対し、”わたし”は「めー」と叱り、妖精さんは青ざめます(妖精さんは怒られると恐怖におののきます)。しかし、妖精さんの中に芽生えたものは「くろーんいがいなら、いーかもー?」だったようです。
妖精さん曰く
「ここ、ぼくらのあそびば」
262ぺーじ
に、いろんな時間から”わたし”を集めて「たくさんお菓子を作ってもらう」といことに話がまとまったのでした。
ストーリーは全編「妖精さんに翻弄される”わたし”」なのですが妖精さんの登場頻度は少なく、不満が残りました。